部族キューブの話ー白の多相編ー
世界中で二千万人を超えるプレイヤーとファンを持つ世界最高のトレーディングカードゲーム、マジック:ザ・ギャザリングで部族キューブを作ったときの話です。
今回は私が作った中で特に気に入っている部族キューブの細かい部分についてお話します。
改めて簡単に説明しますと、部族キューブとはすべてのクリーチャータイプとなる多相能力を持つクリーチャーと何らかの部族関連の能力を持つカードで構成されたキューブです。
キューブの大半を占めるカードが全てのクリーチャータイプを持っているので、戦場に出たりすると様々な能力が誘発する混沌としたゲームを楽しむことができる、というのが醍醐味と言えます。
この部族キューブの主役ともいえる多相持ちのカードを紹介するのが本記事の目的となります。
基本的にレア、アンコモンは1枚、コモンは2~3枚を目安に採用しています。
《鏡の精体》
3マナ1/1という貧弱なボディだが、横に並ぶデッキなら起動能力によって十分フィニッシャーとなれるスペック
むしろ起動能力がメインすぎて戦場においては多相である必要が薄いかもしれない。
《タズリ将軍》のような特定の部族をサーチするカードで持ってこられるというのが多相であることを活かせる点でしょうね。
《勇敢な変わり身》
条件付きで軽くなる3/3二段攻撃
クリーチャーとしてのスペックだけで見てもかなり優秀な一枚
コストが減る条件は一見難しいようですが、多相は例えば「狼でクラーケンでクラゲでハイドラでビーストで…etc.」なので他の多相持ちが一体出ていれば2マナで出せます。
キューブ内にはロード能力を持つカードがたくさんあるので3/3以上のサイズになることも多々ある強力なカードですね。
《外身の交換》
万能除去、しかし代わりに相手に1/1の多相クリーチャーを与えてしまいます。
このデメリットが意外と重たく、ロードが並びがちな多相キューブでは1/1の多相のはずが4/4トランプルとなって殴りかかってくるなんてことは茶飯事です。
万能のようで使いどころが難しいカードと言えるでしょう。
多相の部族インスタントなのでサーチしやすいというのはメリットですね。
《第六隊の騙し屋》
2マナ3/1バニラ。
とはいえすべてのロードの恩恵を受けられるのは大きなメリットなので、皆さんが思っている以上に高く評価できるカードだと思います。
クリーチャー同志の殴り合いが主となる部族キューブにおいてはパワー3も攻防ともに期待できる数値ですね。
《変容の軍勢》
個人的にトップコモンだと思います。
2マナ2/2がバニラ生物の基準と考えるならば4マナで2/2が二体なら妥当どころか一枚で二枚分の働きをしているので、それだけでもこのカードの優秀さはご理解いただけるといます。前述した《鏡の精体》との相性も良く、色も合うので合わせてピックしたいカードですね。
本体とトークンがそれぞれ多相なので上に挙げた《熊の女王、アイユーラ》のように特定の部族が戦場に出た際に誘発する能力が一枚で二度おいしい。
《反復の学部長、ナバン》がいればさらに誘発して大宇宙ですね。
《鳥の変わり身》
3マナ2/2飛行
リミテにおける飛行は偉い。そのうえで多相なのでパワーも上がりやすいと使いやすいのですが、いかんせん元の性能が今一つ頼りないような印象も受けますね。
とはいえ比較対象がモダホラ出身というのがそもそも酷な話ですし、白をやるなら取りたいカードであることは間違いないでしょう。次に紹介する奴に比べたら確実に使用に耐えうるので…。
《変わり身の歩哨》
4マナ…?3マナの間違いじゃなくて?もしくは3/4とかでもなくて?
私は戦乱のゼンディカーからマジックを始めた身でして、最近のクリーチャーは強くなっていると言われてもピンときていなかったのですが、これをみると「あぁ…なるほど」と言いたくなってしまいますね。
とはいえ同期の《鳥の変わり身》にはある程度の納得感があるので、やはりこいつが弱いだけでは…。しかし、腐っても多相なので半端なロードをピックするくらいならこちらを優先したほうがいいかなとは思いますね。
現在使用されている白の多相はこんな感じです。思ったより長引きそうなので今回はこの辺にしておきます。
次回は青の多相について語ろうかと思います。
ではごきげんよう